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☆梅干の漬け方・レシピ☆

梅の季節ですね。
今年の梅仕事の写真をちょこっと、お見せしながら、
梅干の作り方、手順をアップします。
赤紫蘇漬けにはしないので、茶色い梅干です。梅自体の香りを楽しみます。

梅干は、細かい注意事項や詳しい事も書きおきたいので、
手順をはじめに載せて、
コツや注意点、などを最後に、ポイントごとに、詳しく置くことにします。

==用意するもの==
梅・塩・焼酎(ホワイトリカー35度)・容器・落し蓋・重石
覆う紙・紐かゴム・キッチンペーパー(拭く)
密閉容器(出来上がりを入れる)

まずは、梅の中に傷や虫食いがあれば、除けます。
黄熟していればすぐに漬けにかかります。
追熟については後半に説明しています。
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【梅干・レシピ、作り方】
①容器や落し蓋、重し、ボウルなど。
すべてちゃんと洗って、熱湯消毒して乾かし、
焼酎(ホワイトリカー)で拭きます。

②梅のヘタをとる
楊枝の先で梅を傷めないように、気をつけてヘタを取ります。

③梅を拭く
私のお勧めは焼酎(ホワイトリカー)35度を振りかけて
ボールの中でそっと、打ち返し洗いのあと丁寧に一個づつ拭きです。
私は、クックアップ キッチンクロス・と言うので拭いてます。
(普通のキッチンペーパーより丈夫で、ケバも出ません)
(清潔ですし、丈夫で、柔らかなので拭きやすいです)
(♪水洗いしたい場合はそのあと、よく乾かします。へタをとるのは洗ったあと)
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④塩を量る
にがりの含まれた自然塩、粗塩 を使います。
(基本は梅の18%くらい)(小梅ならば15%くらい)
(それ以下にはしないほうがいいですネ)

⑤さぁ漬け込み
3kgの梅なら、それに対して
焼酎(ホワイトリカー35度)50~60ccくらいをボールに入れ、
そこに容器の一段分くらい梅を入れて
表面にまぶすように行き渡らせます。
(湿っているほうが塩と絡みやすく梅酢が上がりやすい)
(昨年漬けた時の梅酢があれば、梅酢も合わせてで、50~60cc)↓
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容器に塩を少し振り入れておき、
焼酎で湿らせた梅をきっちり並べる→塩を振り入れる。↓
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次の梅を焼酎で湿らせ、並べる→塩を振り入れる。
梅、塩、梅、塩と交互に載せていって
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上に行くにつれ塩の分量を多く、
そして、最後に乗せる塩の量を一番たっぷりにする
(このバランスを見ながら塩を振っていって下さい)
(最後分をよけて置くといいかもしれませんよ)
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⑥重石をする
落し蓋を乗せ、その上に平均に力のかかるように重石を載せる。
重石はきちんと黄熟していれば梅とほぼ同量の重さ。
少し未熟加減なら梅の1.5倍ぐらいが目安。
(梅酢が上がったところで、半分の重さにしたいので調整出来るよう考えます)

⑦フタをする
蓋の代わりに新聞紙などで覆ってとめておく。梅が呼吸。
温度変化のあまりない場所に置く。

⑧梅酢
2~3日すると梅の上に梅酢が上がってきます。
4~5日したら重しを半分にします。
漬け始めて10日頃で白梅酢をとります。
最後に取れる梅酢よりさらに上質、クリアな透明梅酢です)
他の瓶に取り分けておきます。
再び、新聞紙で覆っておきます。

   ※取りすぎないで!!
     梅の上に常に梅酢があって、
     梅自体は空気に触れぬような状態を保ちます。

●おまけのヒント
 ここで氷砂糖を少し加えると良いです。(3k漬けた時で15~20gくらい)

⑨寝かせる
そのまま、一ヶ月ほど漬け込みます。
2日にいっぺんくらい、覆いをはずして、様子見してください。
カビなどが出ていない事を確認。そのまままた覆います。
梅が呼吸をするので、紙蓋のままでOKです。

⑩干す
土用のあたりで天気予報に気をつけ、
3日3晩雨の降らぬ晴れの連続の日を見計らってざるに広げて干します。

隣同士の梅はくっつかない重ならない。
ざるに平たく並べます。

☆1日目の朝、干す。(瓶に入れた梅酢も日に当てておく)

はじめのひっくり返しは
まだ表面が乾ききらないうちにします。
1日に数回ひっくり返したりして平均に陽があたるようにします。
陽が強いと白く塩を吹きますが夜になるとまたしっとりします。

☆1日目の夕方に取り込み、梅は梅酢の中に戻します。
☆2日目朝にまた干します。
日に数回ひっくり返したりして平均に陽があたるようにします。
天気に気をつけながら(雨に当てたくありません)そのまま干しておいて
☆3日目
日に数回ひっくり返したりして平均に陽があたるようにします。

⑪取り込み
☆4日目
朝取り込めば夜露でしっとり・夕方取り込めば、乾いた感じ
取り込む時間はお好みです。

(1日目に取り込んで梅酢に戻すこと、、4日目のとり込みどきは
藤巻あつこさん**(注)の仰るのに従っています。)

☆いい色になってしわがきれいに出てきたら取り込みます。
つまんでみて、皮と皮のふっっと楽につく感じ。
(ぴちぴちお肌~の逆ですね)になったら干しあがり
画像は昨年のです
☆梅干の漬け方・レシピ☆_c0092953_1012287.jpg

目安は干しはじめの2~3割くらいの重さになっている感じだそうです。
きちっと蓋をして熟成、保存します。

●干している間に段々色がついて、梅干の姿になって行くのが楽しいんです。

【コツ・ポイント・アドバイス色々】
== 梅選びです==
時期が来たら、常に心がけて目当ての店を日々チェックするようにします。
青い梅が出回っているのは梅酒用ですね。
梅干には、黄色っぽくちゃんと熟しているものを使います。
傷んでいないものを選びます。

==追熟について==
熟し加減にムラのある物しか手に入らなかった時は熟度で分けて、未熟な分を、追熟させます。

追熟の仕方:段ボールor大きなザルに入れ、フタをあけて置いておく。
私は下にさらにダンボールを置くなどして、床につかないように置いてます。
(これは、カビたり、傷んだりさせない為。)
傷のあるのは除けて置く。(他に広がるので)
少し青いくらいだと1日、まだ青い部分が多いなら2~3日が目安。
(水に漬ける方法もありますが・私はお奨めしません)

==追熟と追い漬けについて==
黄熟の丁度いいのもある場合、他を追熟させる間に熟しすぎる事がありますネ。
そんな時、藤巻あつこさん**(注)のおすすめは、追い漬けです。
3段階に分けた場合、
黄熟分をまず塩漬けしはじめ、翌日次のを、上に加え、塩をその分加え・・
さらに一番未熟だったのが追いついたら、その上に並べ、塩をその分加え・・と言う感じ。
重しはその都度、調整します。
==塩えらび ==
にがりの入った粗塩を使います。
精製塩はやめましょう。
漬け物や鮨飯に私が好んで使っている酵素塩も向きませんでした。

==容器えらび ==
梅を全部並べた上に、梅酢が上がってくる事を考える。
また、重石も乗せて、その上を紙で覆う事を考える。
大き目のものを選びましょう。
素材は、
金属のものは駄目です。
陶器も水分が蒸散するのであまり理想的ではない。
塩と酸につよいもの。
理想的なのはホウロウかガラス。プラスチックでも平気。
ホウロウは錆びているなら使わない

== 落し蓋  ==
直径はちゃんと容器ぎりぎりまで抑えることのできるもの。
(あとで梅酢が上がってきたときに
周囲の梅が浮き上がらないためでもあり
全体に平均して漬けるためでもあります。
かびにくくする為もあります。)
そしてこれも金属は駄目、吸収性のある木もだめ。
お皿とかを乗せてその上に重石でも良いけれど
持ち上げる時に指を浸けたくないので、
ビニールなどでくるんでおくと良いです。
(落し蓋に使う物の大きさ、ちょっと直径が足りないなと思う時、
私は、その落し蓋の下に、容器の直径ギリギリ内側の大きさでカットした
バッグ底などに使う仕事用プラ芯を置いています。)

== 重石 ==
落し蓋の上にちゃんと平均に力をかけられる物にします。
あがってくる梅酢にじかに触れないように何かでくるみます。
重さを途中で減らしたいので・・融通利くものがいいな。
基本は梅の重さと同量か1.5倍くらいの重さ
(梅の量が少なければ重石は多め)
(たくさ~~んの量の梅をつけるなら重石は同量くらいでOK。)
(熟し加減がややたりない梅には重めの重石1.5~2倍)、
(熟した梅なら梅と同量くらい)

== 干す ==
ざるの上に、覆いに陽をさえぎらないメッシュっぽいものがあると良いなと思って
私は仕事に使うチュール素材をかぶせています。
ざるの下には、ダンボール箱かレンガなどを置いて、
じかに地面やコンクリに置く事がないようにします。(通気よく)

お魚を干す時用の段々になった網の干物用ラックでもいい。

土用干しの意味。
太陽と露を交互に当てて皮をやわらかくし、
色をつけ、風味を豊かにし、まろやかにし、余分な水分を蒸発させ、
殺菌し・・そんなところです。

基本は3日間干して4日目取りこみですが
たとえば、曇ってしまって日に当たり足りなかったときなどは
仕上がりを見て、もう少し干したり、しましょ。
雨には当てなくないので、干す期間はちょっぴり緊張します。
天気予報を見て4日間を決めても、
降られてしまったら、しまって、止んでからまた出します。
干す方法などはそんな事の運びの事なども考えて決めます。

== 仕上げ ==
干しあがったら、蓋の出来る容器に入れて、保存します。
しっとり好みで取り込むのが、夜露付き、早朝だった場合は、すぐ蓋をして保存。
からっと好みで取り込むのが夕方だった場合は熱が収まってから蓋をして保存します。

さて・・出来上がりですが
しっとりさせるために少量(ごくわずか)の梅酢に戻して湿らせるのも良いでしょう。
この時、それに使う梅酢のほうも陽に当てて温めておきます。

== 梅酢 ==
途中で採った白梅酢も
最後の梅酢も、
色つきの瓶で冷蔵庫保存が理想の保存です。
酢の物に、和え物に、料理の隠し味に焼酎を飲むときに何滴か・・など
さわやかな香りを楽しめるステキな調味料。

美味しい梅干楽しみましょう。せっせと梅仕事~。
いろいろな方法やいろいろな意見がありますでしょうが
細かいことはいろいろ工夫していってください。

色々、気をつけても、気温、湿度、梅の熟度、塩の種類、重石の重さ
などなど、様々な要素が絡んできて、
納得のいく、自分流までたどり着くのは時間がかかる事でしょうし、
自然のいたずらには勝てなかったりもします。

一年に一度の事なので、慣れるまでにも時間がかかる、
意味あいなどは知った上でかかりたいものですよね。
ということで、ご希望もありましたし・・のご紹介でした。

簡単なようで、手間はかかるし、神経も使います。
売られている梅干のお値段も当然のこと。
_____________

注釈→**藤巻あつこさんは梅仕事のオーソリティーです。
私は、何年か続けて干して、色々工夫したあと、
藤巻あつこさんの仰る事も取り入れました。
50年以上梅を漬けてこられた方です。
同じ年、同じ環境での
減塩や赤、白、小梅様々28種を漬け比べなどもされていてすごい。

前の梅干記事。写真など参考にご覧ください。
☆干しあがった様子の記事→ ☆お・ひ・さ・ま・へ☆
☆干しているところがわかる記事→ ☆シワシワが嬉しいなんて梅干くらい?☆
☆梅シロップと共に、梅干の記事。
はじめの白梅酢があがったあたりを載せています→ ☆梅シロップと梅干☆
==★レシピと文について・お願い★=
ここに載せている、作り方や、アドバイス、
すべて、ガジャのレシピブックから、
皆さんが解りやすいように、まとめ直し、書き記して推敲、ご紹介しているものです。
文の一部、や、レシピをどこかで紹介、案内してくださる時、
また一部を引用するときなども、この記事へのリンクを置いて下さいねー。

【私の梅干しのメモ】
何年か小梅で漬けていましたが
昨年と今年は、いい小梅に会えず、中くらいの大きさで漬けています。
昨年は群馬の南高梅中サイズ。取り込み。4日目の朝。しっとり
今年は6月21日に第1弾3kg漬けました。和歌山の南高梅・中くらいサイズです。
梅・3kg   塩・540g    
湿らす焼酎・40cc+梅酢20cc  重石3.5kg  新聞紙カバー

送っていただいた梅で、あと10kg程、別に漬ける準備中、追熟中です。
量がちょっと多めなので、容器、落し蓋、重石などをパズルのように考えています。

【ただいまのBGM】
Million Films   /     コブクロ

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☆梅干の漬け方・レシピ☆_c0092953_539817.jpg

Commented by mama at 2010-06-30 00:32
丁寧な作り方説明ありがとうございます。

すごいなぁ・・・でも、私も娘達も梅が苦手(; ̄ー ̄A アセアセ・・・

うちでは主人のお弁当に入れるだけ。

もっぱら人の突けた梅を使っています。
Commented by gaya-san at 2010-06-30 05:57
mamaさん、
便利と思う方の為だけの記事になってしまっているのに
長い長い記事で、必要ない方にはがっかりかな?

日々色々に増えていく事ぜんぶの覚え書きとしても
便利なので、様々な分野の事、載せていってます。
参考に出来る記事だけピックアップしてくださいな~。



Commented by 春雪 at 2010-06-30 08:26
ガジャさん、一つ一つ細かく丁寧にありがとうございました。
忙しい日々を過している中でのアップ、大変手間と時間をとらせてしまいました。すみません。

梅干に仕上げるまで、本当に手間がかかります。
一生懸命つくっても、前回はすっぱ過ぎて、だれも食べてくれなかった。それにめげて、ずっと漬けてなかったけど、またやってみようと再チャレンジです。

ガジャさんのレシピ、早速プリントアウトして、料理のファイルに。
心をこめて、ありがとう。。。
Commented by gaya-san at 2010-07-01 02:54
春雪さん、たいへんお待たせしました。
前に仲間のML用に書いたレシピはあったのですけれど
色々なところを直し、書き足ししました。

ほんとう、探す、選ぶからはじまって手間がかかりますネ。
毎回少しだったり、小梅だったり、
今回漬け始めた第2弾のようにたくさんだったり、色々なので

容器、落し蓋、重石、
重石の汚れなど梅に触れさせぬ為の容器、
考える探す・・もかなり大変です。

次の悩みは
3~4日留守にせずにすんで、晴れる日の見極めです。
でもね、手間をかける分だけ
かわいいかわいい梅干になってしまうんですよ。

梅干、そのまま頂こうと思うとなかなか手が出ませんでしょう?
いつもたくさんの量をタタキ、というかペースト状にしたのを
容器に入れてあります。
梅干を使うけれど梅干梅干~しないレシピなど
まとめておきましょうね。
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by gaya-san | 2010-06-29 11:08 | レシピ★料理 | Comments(4)